【科学的にわかった】子どもとゲームの“正しい向き合い方”とは?

教育

子どもがゲームに夢中になる姿を見て、「やめさせたほうがいいのかな…」「将来に悪影響があるかも」と心配になる親御さんも多いと思います。
でも、スタンフォードオンラインハイスクール校長の星友啓さんは、**「ゲームはやり方次第で子どもの力を伸ばすものになる」**と語っています。

この記事では、星先生がPIVOTチャンネルの動画で紹介していた、ゲームに夢中になる理由・育つ力・やりすぎを防ぐ工夫などをまとめました。

本記事の出典動画

YouTubeチャンネル「PIVOT」より以下の動画からゲームについてまとめました。
📺【科学的に正しいSNS・ゲーム時間の減らし方】達成感と中毒性のバランス/成長マインドセットはスマホゲームで育てる/SNSとウェルビーイングには相関がない【EDUCATION SKILL SET】


ゲーム、やらせるべき?やめさせるべき?

ゲームは「悪」じゃない。実は伸びる力がたくさんある

近年の研究では、ゲームによって以下のような力が育つことがわかっています。

  • コミュニケーション能力:協力プレイやチャットで人と関わる
  • 空間認識力・視覚処理能力:3D空間や操作の把握力
  • クリエイティブ思考:マインクラフトなどでの創造活動
  • 問題解決力・戦略力:RPGやシミュレーションゲームで育つ
  • 挑戦とリトライの習慣:失敗してもやり直して成功する経験
  • 自己決定感(=自律性):自分の意思で取り組むことがモチベーションに

ゲームには、達成感や挑戦心を刺激する要素が多く含まれており、これは心理学でいう「成長マインドセット(やればできる)」にもつながるとのことです。


とはいえ、やりすぎはNG。なぜ?

ゲームには“中毒性”があります。それは、心の三大欲求を一気に満たしてしまうから:

  • 自律性:自分で選んでやる
  • 関係性:仲間とつながれる
  • 有能感:「できた!」という達成体験

便利で楽しいぶん、他の体験(自然、運動、会話など)を圧迫してしまうことが問題です。


どれくらいが適切?スクリーンタイムの目安(参考)

前回の記事でも紹介したとおり、星先生は**年齢に応じた“スクリーンタイムの目安”**も紹介しています。

📌 スクリーンタイムの目安
・0〜5歳 :極力見せない。30分〜1時間程度が望ましい
・小学生 :2時間以内を目安に(生活全体とのバランスが取れていれば多少長くてもOK)(米国小児学会

たとえば、学校や習い事、家族との関わりが充実しているなら、1日2時間程度のスクリーンタイムでも問題ないという考え方です。


ゲーム時間の“減らし方”も科学的に工夫しよう

無理にやめさせるのではなく、次のような工夫で自然に減らす&バランスを取るのが効果的です。

✔ 1. 2週間に15分ずつ減らす

一気に減らすと反発されやすいので、少しずつ、段階的に

✔ 2. 減らした時間に“やる気の出ること”を足す

例:散歩、お手伝い、読書、漫画、家族との遊びなど
ゲームに代わる楽しい時間を用意し、ゲームより先に行うことでゲーム時間を減らします。

✔ 3. 「トリガー」をつくる

「ゲーム前に15分だけ読書」「スマホはこの箱にしまう」など、行動を始めるきっかけ=トリガーを設定すると、習慣化しやすくなります。


星先生おすすめの“やっていいゲーム”

星先生が動画内で紹介していた、学びや成長に役立つゲーム例はこちら:

  • 🎮 マインクラフト(Minecraft)
     → 創造力・空間認識・論理的思考が育つ
  • 🎮 フォートナイト(Fortnite)
     → チームでの戦略・創造性・コミュニケーション
  • 🎮 ポケモンGO
     → 実際に歩き回って探検、人とのつながりも生まれる
  • 🎮 RPGや戦略ゲーム(ドラクエなど)
     → 問題解決力・物語理解・計画力

まとめ:やめさせるより、“バランス”を

ゲームやSNSは、子どもたちの力を育てるポテンシャルを持つツールです。
大切なのは「全部禁止」ではなく、年齢や状況に合った使い方をすること
そして、やめさせるよりも「自然に減らせる工夫」をすることが、親子にとってもストレスが少なく、続けやすい方法です。

編集後記(感想)

我が家にも3歳の子どもがいるので、ゲームとはこれからどう付き合っていくかはまさに悩んでいるテーマです。
「ゲームで能力を伸ばしてあげたい」という思いと、「時間になって終われるのかな…」という不安のあいだで、ゲームの使用開始時期について検討中です。

でも今回のお話を聞いて、うまく付き合えばゲームは子どもの成長マインドセットや“心の三大欲求”を満たし、人生を豊かにする力になるんだと感じました。
星先生の「やめさせる」ではなく「減らす」という考え方にも、親としてハッとさせられました。
子どもの気持ちに寄り添いながら、上手に付き合っていける親でありたいなと思います。

~スタンフォード大学出身の教育者・星友啓さんのお話をまとめた他の記事~

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